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卵の選び方:賞味期限が意味しているのは「生で食べられる期限」

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卵の選び方:賞味期限が意味しているのは「生で食べられる期限」

日本の卵売り場でいちばん大事な情報は賞味期限です。ただし、その意味はほとんどの食品と違います。

パックに書かれた賞味期限は「これを過ぎたら食べられない日」ではありません。生で安全に食べられる期限です。日本の卵は卵かけご飯やすき焼きのために生食を前提として流通しており、期限はそこから逆算して決められています。期限を過ぎた卵は、しっかり加熱すればさらに数週間食べられます。

この一点を知っているかどうかで、卵の選び方も使い方も変わります。

🥚 要点
賞味期限生食できる期限。目安は採卵から14〜21日
期限後十分に加熱すればさらに数週間は食べられる
サイズSS〜LLの6段階。重さで決まり、卵黄の量はほぼ同じ
日本の卵は洗卵だから冷蔵が前提。常温に戻さない
ゆで卵少し古い卵。新しすぎると殻がむけない
ポーチドエッグできるだけ新しい卵。白身がまとまる
赤玉と白玉鶏の品種の違いだけ。栄養差はない

賞味期限の読み方

賞味期限は、サルモネラ菌が増えはじめるまでの時間を気温別に見積もり、そこに安全率をかけて決められています。夏場は短く、冬場は長くなるため、同じ生産者でも季節によって期限の日数が違います。

目安としては採卵から14〜21日。パックには賞味期限しか印字されていないことが多いので、逆算すればおおよその採卵日がわかります。

期限を過ぎたらどうするか。 捨てる必要はありません。生食は避け、中心部までしっかり加熱して食べます。ゆで卵、卵焼き、炒め物、菓子作りならまったく問題ありません。ただし、ひび割れがある卵は期限内でも加熱前提とし、できれば使わないでください。

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卵かけご飯は「期限内の卵」で。生食を前提にしている以上、賞味期限は生食のための線引きです。期限を1日でも過ぎた卵を生で使うのはやめて、加熱調理に回してください。とくに乳幼児、高齢者、妊娠中の方、体調のすぐれない方は、期限内であっても生食を控えるほうが安全です。

サイズは「白身の量」の違い

日本の鶏卵は重さで6段階に分かれています。

サイズ1個あたりの重さ
SS40g以上46g未満
S46g以上52g未満
MS52g以上58g未満
M58g以上64g未満
L64g以上70g未満
LL70g以上76g未満

ここで知っておくと得をすることが一つあります。**サイズが変わっても卵黄の大きさはほとんど変わりません。**大きくなっているのは主に白身です。若い鶏ほど小さい卵を産み、鶏が成長するにつれて卵は大きくなりますが、卵黄の大きさはあまり変わらないためです。

つまり:

  • 卵黄を使う料理(プリン、カルボナーラ、卵黄の醤油漬け)は、Sサイズのほうが割安になることがあります。
  • 白身を使う料理(メレンゲ、スープ)は大きいサイズが有利です。
  • レシピの前提は、断りがなければおおむねMまたはLです。菓子作りでは差が出ますが、目玉焼きなら関係ありません。

日本の卵は洗ってある

これは海外の記事を読むときに混乱のもとになる点なので、押さえておくと役に立ちます。

産みたての卵の殻には**クチクラ(キューティクル)**という薄い天然の保護膜があり、細菌の侵入を防ぎます。

  • 日本、アメリカ、カナダ、オーストラリアは卵を洗います。 GPセンターで洗卵・殺菌されるため、この保護膜は失われています。だから流通も家庭も冷蔵が前提です。
  • ヨーロッパの多くの国は洗いません。 保護膜が残っているため常温で売られています。ヨーロッパのスーパーで卵が棚に並んでいるのは手抜きではなく、そういう制度なのです。

実用上の結論はひとつ。**日本の卵は買ったらすぐ冷蔵庫へ入れ、常温に戻したり冷やしたりを繰り返さないこと。**冷たい卵を暖かい部屋に出すと殻の表面が結露し、その水分は細菌が殻を通過するのを助けます。

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家庭で卵を洗わないでください。日本の卵はすでに洗卵済みで、これ以上洗う必要はありません。家庭で水洗いすると、殻の表面に残っている保護のための処理まで落ちてしまい、水が気孔から中へ引き込まれることもあります。汚れが気になる場合は乾いた布で拭き、どうしても洗うなら調理の直前にしてください。

売り場での5秒チェック

1. パックを開けて見る。 ひび、欠け、液漏れが1個でもあれば、そのパックは戻します。ひびは殻の保護をすべて無効にします。

2. 1個ずつ軽く回す。 パックに貼りついている卵は、見えないひびから漏れています。

3. 賞味期限を見る。 生で使う予定があるなら、期限までの日数に余裕のあるものを選びます。

4. 用途に合ったサイズを選ぶ。 卵黄が主役ならS〜MS、白身も使うならL〜LL。

5. 100gあたりで考える。 LLとSは1個単位では比較になりません。同じサイズ帯で比べます。

6. 特殊卵は表示を読む。 「ヨード卵」「オメガ3」などの表示は飼料の設計によるものです。根拠のあるものもありますが、パッケージのイメージではなく成分表示と生産者情報を見てください。

用途で選ぶ卵は逆になる

意外に知られていない、いちばん実用的な部分です。

ゆで卵には「少し古い卵」。 逆に思えますが正しいです。産みたての卵は殻と薄皮が強く密着していて、むくときに白身がボロボロと持っていかれます。1〜2週間たった卵はきれいにむけます。今日買って明日ゆでるなら、期限が近いほうのパックが向いています。

ポーチドエッグ・温泉卵には「新しい卵」。 ここは正反対です。新鮮な白身は濃厚でまとまり、古い白身は水っぽく広がって湯の中で散ります。

目玉焼きはどちらでも。 殻が無傷であれば十分です。

菓子作りにはL、常温に戻して。 レシピはその重さで組まれており、冷蔵庫から30分前に出しておくとバターとよく乳化します。

メレンゲには少し古い卵。 白身がゆるいほうが泡立ちやすく、体積も出ます。

赤玉と白玉の話

殻の色は品種の違いです。 赤玉が白玉より栄養価が高い、自然である、といったことはありません。赤玉が高いのは、産む品種が体格の大きい鶏で餌をよく食べることと、消費者の期待によるものです。

卵黄の色も同じく飼料の話です。 濃いオレンジ色の卵黄は、飼料にカロテノイド(トウモロコシ、パプリカ色素、マリーゴールド)が多かったことを示します。生産者は意図的に調整できます。見た目は良くなりますが、それだけで栄養価が高い証明にはなりません。白いトウモロコシを与えれば卵黄は淡い色になりますが、栄養が劣るわけではありません。

買って帰ったら

  • とがったほうを下に。 気室は丸いほうにあります。とがったほうを下に向けると卵黄が中央に保たれ、日持ちがよくなります。
  • ドアポケットは避ける。 冷蔵庫のなかで最も温度変化が大きい場所です。庫内の棚に置いてください。
  • パックのまま入れる。 衝撃から守り、気孔のある殻がにおいを吸うのを防ぎます。
  • 割った卵は密閉容器に入れ、冷蔵で2日以内に使い切ります。

すでに手元にある卵がまだ食べられるかどうかは別の話で、水に沈めるかどうかや、におい、振ったときの感触といった確認方法があります。

よくある質問

卵はどう選べばいいですか? まずパックを開けてひびを確認し、賞味期限を見て、用途に合ったサイズを選びます。生食予定なら期限に余裕のあるものを。

賞味期限を過ぎた卵は食べられますか? 生食は避けてください。しっかり加熱すれば、その後さらに数週間は食べられます。

賞味期限は何を基準に決まっていますか? 生で安全に食べられる期限です。気温によって細菌が増えはじめるまでの時間が変わるため、夏は短く冬は長くなります。

採卵日はわかりますか? 表示されていない場合が多いですが、賞味期限からおおよそ14〜21日を引くと見当がつきます。

MとLはどちらが得ですか? 用途によります。大きくなるのは主に白身で、卵黄の大きさはあまり変わりません。卵黄が目的ならSやMSのほうが割安なことがあります。

日本の卵は洗ってありますか? はい。GPセンターで洗卵されるため保護膜がなく、冷蔵流通が前提です。

なぜヨーロッパでは卵が常温で売られているのですか? 洗卵していないため、殻の天然の保護膜が残っているからです。

家で卵を洗ってもいいですか? 保存前に洗うのは避けてください。汚れは乾いた布で拭き、洗うなら調理の直前にします。

赤玉のほうが栄養がありますか? ありません。殻の色は鶏の品種によるもので、栄養価とは関係がありません。

卵黄の色が濃いほうがいいですか? 飼料のカロテノイドが多いことを示すだけで、それ自体は栄養価の証明にはなりません。

ゆで卵にはどんな卵を使いますか? 1〜2週間たった卵です。新しすぎる卵は殻がむけません。

ポーチドエッグには? できるだけ新しい卵を。白身がまとまります。

卵かけご飯にしてよい卵は? 賞味期限内で、ひびのない卵です。期限を過ぎたものは加熱調理に回してください。

冷蔵庫のどこに置けばいいですか? ドアポケットではなく庫内の棚に、とがったほうを下にして、パックのまま置きます。

卵はどのくらい持ちますか? 生食なら賞味期限まで。加熱調理なら期限後さらに数週間が目安です。

出典

  1. USDA ARS — 卵の洗浄とクチクラ、保存温度について。https://tellus.ars.usda.gov/stories/articles/how-we-store-our-eggs-and-why/
  2. FDA — 卵の安全性について知っておくべきこと。https://www.fda.gov/food/buy-store-serve-safe-food/what-you-need-know-about-egg-safety
  3. 農林水産省 — 鶏卵の規格・表示に関する情報。https://www.maff.go.jp/

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